iPhone3GSとイオンSIMの組み合わせでモバイルルーターの削減に成功し喜んでいたところだが、その先は誤算続きの悲しい結末だった。
iPhoneにイオンSIMを載せたことでXPERIAからのモバイルルーター経由の環境がなくなってしまったが、iPhoneのテザリング機能でXPERIAからiPhone経由でアクセスできるはず。と思っていたのだがこれが大誤算、私の調べた範囲では現時点ではそれは実現できない、できたとしても私には越えられない大きな壁が2つある。
まずひとつはXPERIAのサポートしているBluetoothのプロファイルの問題。
iPhoneのテザリングはてっきりWiFiで行うのかと思っていたが、BluetoothかUSBケーブルのどちらかだった。Bluetoothと聞いて一瞬いやな予感がしたがXPERIAにもBluetoohはついているので深く考えずにヘッドセットのペアリングと同様に接続を試みた。iPhoneにもXPERIAにもパスコードが表示され登録することはできたがその先接続して通信する気配がまったく無い。嫌な予感が的中、あれこれ調べてみるとiPhoneのテザリングで使用するBluetoothのプロファイルはPAN(Personal Area Netowork)、これをXPERIAはサポートしていない。http://www.nttdocomo.co.jp/service/func_tool/bluetooth/compatible_model/
を見てもほとんどがサポートしていない。XPERIAをPANプロファイル対応させる裏技は無いか調べてみたが見つからない。深い部分なのでメーカーにしか困難だろうということは想像できる。可能性はかなり低いAndroid4.0アップデートが実現したときにもしかしたら対応するかもしれないが、今実現できていないことがアップデートで実現可能になるという期待はケータイ業界では抱かないほうが良い。Bluetoothによるテザリングはあきらめるしかない、もちろんUSB経由というのはありえない。よってiPhoneの隠し標準機能でのテザリングによるXPERIA接続は断念することに。
もうひとつはXPERIAのサポートしているWiFi接続形態の問題。
Bluetoothがだめなら王道のWiFiでiPhoneに繋ぐことができればよいのではないか?と調べてみるとあるではないかiPhoneをWiFiアクセスポイント化する方法(アプリ)が。即効で飛びつき、説明もほとんど読まずダウンロードしてトライアル設定してみたが、うまく接続できない。XPERIAからiPhoneがアクセスポイントとして見えない。SSIDを決め打ちして接続してみるもつながらない。またまた嫌な予感がしたが確か「APとして見えないようになっていてセキュリティ的にも安心」というニュアンスで書いてあったので、「きっと正式版で無いからだろう」と大金ではないがアプリとしては高額な約\1,500ほどを早々に送金してライセンスを入手してやってみたが状況はまったく変わらず。汗が出てきた・・・、気づいた「また誤算だ」。
ここでやっと冷静になってアプリの仕様やXPERIAのWiFi仕様を調べてみた。iPhoneをWiFiルータ化してテザリングするアプリのWiFi接続仕様は一般的なルーターが使うインフラストラクチャモードでなく1対1接続のアドホックモードだった。それがセキュリティ的に云々というくだりのことだったのか、てっきりインフラストラクチャモードでSSIDをステルス化する一般的なルータが持つ機能のことだとばかり思っていた。で、アドホックモードでなにが問題なのか、XPERIAならつながるはずと思って調べたところ、目眩のするような情報がヒットした。多くのAndroidはアドホックモードをサポートしていない、XPERIAも然り。万事休す。
Bluetoothの場合とちがいXPERIAのシステムファイルを書き換える程度の比較的簡単な方法でアドホックモードをサポートするようにできそうだが情報が少なすぎまた私には技術的な敷居が高すぎる、何より運気がない。代金を払ってしまったのが悔しいがインフラストラクチャモードはよくよく調べてみれば3GSではハード的にサポートされていないようだ。よって払い損でiPhoneのWiFi方式テザリングを使用したXPERIA接続も断念することに。
XPERIAとiPhoneとルーターの3台持ちを解消するための思いつきは誤算に誤算が重なり曲がり角にいる。このまま2台持ちに移行するのか?3台持ちに戻すのか?使い分けるのか?そして新たなアイデアとしてはイオンSIMと同じくbmobile系列のヨドバシSIMをうまく使えないか?
誤算の行方はどっちだ。